ジョリパット、もうビックリするぐらいパターンの多い材料です。
きっとお施主様もどんなパターンになるのかはっきり解ってないのではないでしょうか?施主と営業と監督、それぞれがわかっていないという事がたびたびありますので。
そんな時われわれ職人とお施主様との直接の打ち合わせが大変重要になります。
今回施工した「ファンタジーブリック」というパターンは現場で初めてわかったパターンというケースでした。
施工実例
シーラー塗装後、骨材の入って無い材料で全体的に色をつけます。もちろん上塗りと同じ色ですよ。
左官屋さんは金ゴテでフラットに塗るようですが、塗装屋は吹き付けることが多いと思います。
次に骨材を入れた材料を金ゴテで思いっきり塗りつけます。
この時なるべく多めにネタを付けておくと後が楽です。
写真はお施主様にパターンを確認してもらうためにベニヤ板に施工してます。
これは絶対にやった方がいい!
ファンタジーブリックというパターンは、専用ローラーを使ったパターンで、こんな感じのパターンになります。
メーカーの仕様書によると、専用ローラーとジョリパットがくっつかないようにするために「転写液」という聞きなれない材料を使用しなくてはいけないらしいです。
この「転写液」の概要は専用シリコンオイルとなっていますが、正体は分かりません。
現場にはこの転写液が無いようなので、元請が頼み忘れているようです。
さあ、どうしましょう!
塗料用シンナーでチャレンジ
誰かが
「塗料用シンナーでいいんじゃね」
といいました。
確かにアクリルタイルのヘッドカットパターンの時は塗料用シンナーを使います。
ってなわけで塗料用シンナー、通称トシンを専用ローラーにつけて転がしてみました。
ああ、ダメです。
ものの見事にひと転がしでネタが全開でローラーについてきます。
これはよくない。
「素直に材料屋から転写液買ってきたほうがいいんじゃね?」とみんなが思ってるんだけど口にしない、いやな雰囲気が漂って来ました。
シリコンスプレーでチャレンジ
また誰かが
「シリコンオイルだからシリコンスプレーでいいんじゃね」
といいました。
確かにメーカーの施工の手引きにはシリコンオイルって書いてあります。
しょうがねえので近くのホームセンターで敷居滑り(シリコン)スプレーを買ってきました。
何事もチャレンジです。
コイツを専用ローラーにたっぷり吹き付けます。
そしてネタにもたっぷり吹き付けます。
今度は大丈夫でしょう。
いざ、期待を込めてローラーを転がします。
ああ、ダメだ。
トシンの時と同じように転がしたそばからネタが付いてきます。
誰もが
「素直に材料屋から転写液買ってきたほうがいいんじゃね?」
と思う中色々やったのですが、一番ネタが付かないのは「水」でした。
でも水だと奇麗なパターンは出づらく水浸しになってしまい、実用的ではないので止めました。
アイカのカタログをよく見ると「専用ローラーと専用転写液を用いた特別な仕上げ」って書いてあります。
結論
素直にアイカの転写液 JT-180 ってのを使う事にしました。
そしてベニヤ板に施工してお施主様に確認し、OKが出ました。
めでたしめでたし。