
塗装工事の相場ってよくわからないと思いませんか?
ネットで検索しても数字を並べてるだけで良く分かりません。
実はこの記事を読んでも良く分からないと思います(笑)。
ですが、工事金額が大きく変わる仕組みはわかっていただけると思うのでお付き合いください。
実行単価
まず、実際に現場で工事をする末端業者の(私です)工事金額の出し方です。
主に次の4つの要素の合計です。
- 材料費
- 工賃
- 現場経費
- 外注費
材料費
塗料以外にモルタル・パテ・金物・材木等も含みます。
工賃
職人の手間賃です。1人工2万円ぐらいです。
現場経費
ビニール・テープ・シンナー等消耗品や駐車場代・交通費等です。
外注費
足場屋・板金屋・大工等、塗装以外の仕事は専門の業者に頼む料金です。
この4つの合計に利益を乗せます。
本当はいらないのですが(嘘)、どこかで予算が食い込んだ場合対処出来ないので3割程度乗せます。
この金額は実際に工事にかかる金額で、最低限必要な金額です。
私はこの金額で仕事が出来れば、気持ちよくいい仕事しますよ!
ここから値段を下げるには、材料のグレードを落とすとか職人の手間を省くため工程を減らすとか工事そのものの質を下げなくてはいけません。
下請業者の実情
恐るべきはこの金額に利益を乗せて販売している会社の存在です。
リフォームの営業会社はほとんどそうでしょう。
例えば私が50万円で収める現場を、営業会社は粗利5割を確保する為100万円で売らなくてはいけません。
ところがお客様に10万円値切られたりします。
↓
会社は売り上げが欲しいので90万で契約します。
↓
でも粗利は5割。
↓
下請けが粗利5割を引いた残りの45万円で工事をする
不思議なこのカラクリ、わかっていただけるでしょうか。
下請け業者はその差額を利益や手間を削り埋め合わせます。
私は利益なんて本当はいらないのでへっちゃらなんですが(嘘)、消費税カットのおまけまでついてくると大ダメージです。
実は〇〇ハウスも?
誰もがよく知る大手ハウスメーカーのリフォームもそのたぐいです。
まず〇〇ハイムが自社で新築で建てたところに10年点検か何かで営業に行きリフォーム工事が発生します。
この工事を塗料メーカーが請負います。
平成20年ごろからその流れになってきました。栃木県では主に2社の塗料メーカーが請負ってます。
塗料メーカーなので、当然施工が出来ません。
なので、専属の大手塗装会社に発注します。
さらに、大手塗装会社も仕事量が多い時は下請けの個人塗装屋なんかに仕事を流します。
お金の流れを見てみましょう。
〇〇〇ホームが100万円で契約し粗利5割を確保、塗料メーカーに50万で発注。
↓
塗料メーカーが50万から粗利2割を取り40万で大手塗装会社に発注。
↓
大手塗装会社が40万円で請負い粗利2割引いて32万で個人塗装屋に。
↓
個人塗装屋(私です)が泣きながら施工する。
なんて摩訶不思議な現象でしょう!!
お客様は高い料金払っているのに、間に入ってるだけで儲かってるやつがいます。もうモチベーション低い低い(笑)。
色々あるのでしょうが、なかなかいい仕事出来ないですよね。
でもこういった記事が少しでも多くの方に見ていただけたら、世の中の仕組みが少しずつ変わっていくと思っています。
具体的な料金が知りたい方はこちらをご覧ください。