【トタン屋根の塗装工程・費用】痛みの酷いケース

工程

塗装でなんとかなるかな、というような現場を塗装する事になりました。

かなりヒドイ部類です。
瓦棒葺きトタン屋根120㎡、放置して20年以上だそうで・・・。

下地処理

何はともあれ、塗装出来る状態にしなければいけません。

高圧洗浄

まずは高圧洗浄洗浄です。

表面の苔や藻、むけた塗料カスなどを洗い流します。

画像をみてください。
既存と洗浄した所がかなり違うのがわかるでしょうか?

この段階で塗料カスがガラ袋2つ分でました。

ケレン作業

ケレンとは塗装屋の専門用語で、塗装する前に錆や汚れを落とす事をいいます。

普通のトタン屋根なら高圧洗浄だけでいいのですが、今回はあやしいのでケレン作業をしました。

スコッチブライトの「スーパーがんこ」という道具でひたすらこすります。
ワイヤーブラシの改良版のようなもので、塗装屋の常備品。

これで中途半端に浮いている塗膜を削り落とします。

電動グラインダーを使う事も考えたのですが「穴があいたらどーする」で却下。

これ意外と重労働で、その後のカスの掃除も大変なんですよ。(泣)

塗装

大変な下地処理が終わり、やっと塗装出来ます。

下塗り

使用材料はニッペハイポンプライマーⅡ。
弱溶剤2液エポキシ樹脂錆止め塗料。

長柄を付ければ快適に塗装できます。
ケレン作業より時間がかかりません。

上塗り(1回目)

使用材料はニッペファインパーフェクトベスト。
弱溶剤2液ラジカルグレード塗料。

瓦棒葺き屋根を塗装する時は、瓦棒部分を最初に刷毛で塗ってしまいます。
その後、広い部分をローラーで塗りつぶすとあらキレイ。

色付けの時は気分いいですね。

上塗り(2回目)

1回目が乾いたら2回目を塗ります。

写真ではわかりづらいかもしれませんが、ちゃんと塗ってますよ。(笑)

通常2回塗るのですが、予算の都合などで1回塗りの時もあります

完成

旧塗膜部分の凹凸が目立ちますが、パッと見キレイです。

なんとかなるもんですね。

費用

実行価格

実行価格¥300,000

(㎡単価2,500円/㎡)

実際にかかった金額です。
120㎡あるので㎡単価にすると¥2,500です。

利益・消費税は含めていません。

材料工賃の詳細です。

材料費

¥100,000
(¥96,000千円単位切上)

詳細

下塗り
ニッペハイポンプライマーⅡ
¥16,000×2缶=¥32,000

上塗り
ニッペファインパーフェクトベスト
¥18,000×3缶=¥54,000

消耗品(シンナーや道具等)
一式 ¥10,000~

工賃

¥200,000

作業員10人×¥20,000

詳細

高圧洗浄 2人
ケレン作業 2人
下塗り 2人
上塗り 3人
清掃等 1人

あまり傷んでいない場合はケレン作業がいらないので、2人分安くなります。

その場合工賃が¥160,000で材料¥100,000、合計¥260,000が実行金額です。
㎡単価にすると¥2,200ぐらい。

金額について、実は塗料メーカーが「設計単価」という「定価」を発表しています。
興味のある方は見てください。

設計単価

塗料グレード㎡単価(300㎡以上)商品名
フッ素¥4,810デュフロン4Fルーフ
ラジカル¥4,290ファインパーフェクトベスト
シリコン¥3,440ファインルーフSi
ウレタン¥3,080ファインルーフU

下塗り剤ハイポンプライマーⅡ(弱溶剤2液エポキシ錆止め 960円/㎡)使用時
300㎡以下は3割増

参考
日本ペイント(株)設計価格表

やはり定価は高い!