ガイナの塗装

超高断熱塗料に日進産業のガイナがあります。

メーカーのホームページによると断熱効果だけではなく、遮音・不燃・消臭効果まであるというスグレ物。

性能はいいんですが、値段がちと高い。
私の所に入ってくる値段は1缶16kgで4万以上します。

1缶で何㎡ぐらい塗れるかというと、平塗りで40㎡ぐらい。

普通の住宅(120㎡)で3缶使ったとして、ガイナだけで12万円以上!
鏝でパターンをつけるような厚塗りをすると20㎡ぐらいしかっ施工出来ないらしいので6缶で24万円以上!!

ガイナだけでこの値段です。下塗りとか色々あるのに。

ですが、お施主様たっての希望で今回この材料を使って見ました。

 

塗装実例

 

施工する建物の外壁はモルタルでアクリルタイル仕上げです。
築30年以上だそうです。

ゆくゆくはサッシ窓を二重にするらしいのでガイナを勧めました。
窓を断熱しなくてはいくらガイナでもあまり効果が無いと思いますので。

まずは下地処理です。

 

下地処理

 

お風呂場がわの壁が湿気でふくらんで落ちてしまった様で、お施主様が耐え兼ねて自分でモルタル補修したようです。
※お風呂はユニットバスに交換

これはイタイ!

 

取りあえずグラインダーで削って平らにしました。

穴が開いてます(笑)。

 

これをうんまくモルタルで平らにします。

使ったモルタルはキクスイカチコテSP
厚塗りできないので2回しごきました。

このままだと既存のパターンとの違いが目立つので、下塗りの材料でパターンをつけます。

 

鎖骨ローラーで材料をたっぷりつけてパターンをつけます。

以外と難しい・・。

マスチックという技法なんですが、近年吹付のパターンより増えてきたような気がします。

 

施工手順

 

さて、いよいよガイナを塗装するわけですが、注意事項が目立つところに貼ってあります。

 

昔ながらの塗装屋は開缶後直ちに水で希釈するんですが、それはやってはいけないらしいですね。

この施工手順通りによく攪拌します。
じゃないと成分のセラミックビーズ?とかいうのが一様に混ざらくて、本来の性能が発揮できないらしいですから。

電動撹拌機で5分ぐらいしつこく撹拌。

この撹拌機、職人によって呼び方が違い、マゼラーとかマーゼルとか呼びます。

「これで一度大量のホットケーキとか作ってみたい!」といわれたことがありますが、実際にテキ屋のあんちゃんがお好み焼きベースを作ってるの見たことあります。

 

撹拌した後、塗りやすい粘度に希釈して塗装します。

 

塗装要領

 

ネットでは「ガイナは塗装が難しい」といってるサイトがありますが、普通の塗装屋なら問題なく施工出来るのではないでしょうか。
似たような事いつもやってますので、難しい事は無いと思います。

今回は平塗り2回で仕上げました。

使ったローラーはマルテーBIDANSEI(びだんせい)
今のところ粗面に使用するには最適なローラーだと思います。

思ったより材料を使います。
120㎡程度の壁で平塗りでも4缶使ってしまいました。

これがローラーではなくコテをつかった意匠だったら何缶使ったのか。
ゾッとしますね。

 

料金

 

この現場、使った作業員は16人工なので工賃は普通の住宅と変わりません。

ですが材料費は25万円を超えました。その内ガイナが税込18万円!
普通の現場の材料費は10万円ぐらいですから倍以上!

 

実はこの現場、リフォーム会社がガイナのプランを持って営業に来ていたみたいです。

で、知り合いの塗装屋の私に見積もり依頼がきて見積もりしたところ即決していただきました。
かなり値段が違ってたようです。
見積は複数の業者に依頼して、どんな材料でどんな工程なのか説明させましょう。

その中から業者を選べばかなり節約出来るはずです。
いい業者に巡り合えるといいですね!

 

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