塗装前の高圧洗浄

高圧洗浄は必要?

近年、住宅を塗り替える時はまず高圧洗浄機で「高圧水洗浄」をするのがお約束です。

ところが四半世紀前ぐらい昔はやらなかったんです、高圧洗浄。
普通の塗装屋には高圧洗浄機なんて無かったですから。

どうしていたかというと、モルタル部分はブラシで水洗いしたりトタン部分はワイヤーブラシでこすったりしていました。
また、どうしても洗浄しなくてはいけない場合は高圧洗浄専門の業者に頼んでいました。

時間や予算を考えると高圧洗浄をした方がいいですね。

高圧洗浄の料金

作業員1~2名が1日で洗浄出来る面積は 3~400㎡ ぐらいです。
立坪40坪ぐらいの一般の住宅の屋根壁面積は300㎡ぐらいなので、実際にかかる金額は 2(万円)×2(人)+諸経費で5万円ぐらいでしょうか?
㎡数にすると 100~200(円/㎡)が妥当な金額です。

営業専門の会社なら 400(円/㎡)ぐらいで、倍の単価になります。
半分が利益ですね(笑)。

実際の洗浄方法

洗浄方法といっても高圧水をあてるだけです。
難しい事はありません。
ただ、機械や道具で効率が左右されるのでそれなりの知識と経験が必要です。

機械でまず必要なのが「高圧洗浄機」。
ケルヒャー等家庭用の電気式洗浄機でも洗浄出来ますが、圧力が弱く時間がかかるので業務用のエンジン高圧洗浄機を使います。

ちょっと昔はエンジンむき出しの開放型高圧洗浄機をよく見ました。
私も昔は使ってました!

軽くて性能もいい洗浄機なのですが、いつしか「音がうるせえ」とクレームが多く出るようになりました。
そこで洗浄機メーカーは防音型の洗浄機を作り、今の主流になってます。

写真は精和というメーカーの防音型洗浄機です。
私の周りではこれが一番多い。

洗浄機

私が使っている洗浄機です。
本当は前出のセイワがよかったのですが、材料屋の強烈なプッシュでこの機械を購入しました。

日本ワグナーのWG13-150ECO。
防音型でありながら49㎏と軽量。
最大圧力もメーターよみで15MPaあります。

15MPaとは1㎠あたり150㎏の圧力のことで、一般住宅では十分すぎるパワーです。
木部などで接近して使うと木が削れて大変です。

使いやすくていい洗浄機ですが欠点がありまして、それは「オイル交換がやりづらい」です。
ドレンがこんな位置にあります。

このゴムキャップを外した奥にドレンがあるのですが、ねじが回しづらいしオイルも抜きづらい(笑)。

メーカーの技術に問い合わせた所、エンジンの供給元が都合で変わったりするのでその都度設計し直せないと言ってました。

まあしょうがない所でしょう。

ホース

洗浄機で使う高圧ホースは消耗品です。絶対に破損します。

このように破損すると使い物になりません。
高圧ホース専門の業者に直してもらいましょう。

直してもらいました。
これでちょっとは使えるのですが、私の経験ではすぐに違う場所がまた破裂します。
なので一度破裂したホースは何回も使わず新しいホースを買います。

昔は太さ3分のホースじゃなければいけないと思っていたのですが、2分のホースを使ったところ全然平気です。
耐圧力は劣りますが、それ以上にホースの取り回しが楽で一度使ったら止められない(笑)。
よく手元2mぐらいを2分のホースにしたりしますが、全部2分のホースでも問題ありません。
お勧めです。

ガン

ガンは国内どのメーカーもイタリア MECCANICA VENETA 社製のガンなのではないでしょうか?
ガン本体よりもランスやチップが色々あって好みがわかれます。

私は、屋根は長いランスとノーマルチップを使い壁はランスを使わずノーマルチップのみというスタイルです。

ガンの先に直接メスカプラーを直接取り付けてランスの先にもメスカプラーを取り付けました。
ノーマルチップはオスカプラーに取り付けてあるので、ガンに付けたりランスに付けたり出来ます。

ガン先がくるくる回る「トルネードチップ」というものが発売された当時は使っていましたが、あまり変わらないので使わなくなりました。

最後に

高圧洗浄は塗り替えの際一番最初にやる仕事で、養生の具合や塗装の仕上がりが変わってくる重要な作業です。
よほどの事情が無い限りやらないという事は無いと思います。

やらなくていい、という業者にはご注意ください。
あと、やたらとバイオ洗浄を勧める業者も注意です。
あれ、台所用中性洗剤をちょっと入れてるだけですから(笑)。